手足多汗症 · Palmoplantar Hyperhidrosis
手のひらや足の裏の汗が、筆記・握手・靴の着用を妨げる「手足多汗症」について、日常生活の場面と韓医学的な寒熱弁証に分けて説明します。
まず確認すること
症状が始まった時期や悪化する状況、併せて現れる不快感を確認します。
併せて区分すること
似ている疾患や既存の検査結果を照らし合わせ、可能性を絞り込みます。
このページで確認すること
主要な様相と鑑別基準、診察での確認手順まで順にご案内します。
一般的な検査では、汗をかく部位と二次的な原因を確認します。この症状は、手足で緊張信号と湿熱反応が速やかに現れるタイプである可能性があり、これを弁証(韓医学的な診断)で詳しく診察します。
韓国医学の診断は、病院の検査とは異なる視点から診ます。どちらが優れているということではなく、異なる観点です。
重要情報をひと目で確認
- 手と足に左右対称に繰り返し現れるかを確認します
- 緊張型・湿熱型・気虚型・陰虚型に分類します
- 筆記・握手・靴の着用など、改善したい具体的な場面を治療の基準とします
あなたの場合を、検査結果だけでなく原因の分類から見ていきます。
まずに知っておきたい内容
手足多汗症多汗症とは、手のひらと足の裏に汗が集中する寒証状態です。試験用紙や契約書が濡れたり、スマートフォンが滑りやすくなったり、靴下や靴の中の湿気で皮膚がふやけるなど、日常生活の具体的な場面で不便さが現れます。汗を意識するほど緊張し、緊張するほどさらに汗が増えるという悪循環に陥ることもよくあります。
子供の頃から両手足に同様に繰り返し現れ、睡眠中に汗が減る場合は、一次性局所多汗症に近い様相です。最近になって急に全身の 発汗発汗が同時に増えたり、夜間も持続したりする場合は、単なる手足多汗症ではなく、他の原因をまず確認します。
同じ症状でもこのように分かれます
緊張反応が手に集中するタイプ (心脾兩虛)
人に会うときや集中するときに突然手が濡れ、動悸・不安感・消化機能の低下などが重なります。緊張信号への対応と消化機能の回復を合わせて診察します。
手足に湿熱が停滞しているタイプ (脾胃濕熱)
手足に熱感があり、ねばつきのある汗が多く、体が重だるく、お腹の張りを感じます。湿気と熱が蓄積する消化・排便の状態を合わせて調整します。
気力が弱く、汗を抑えられないタイプ (氣虛不固)
活動後に手足がしっとりと濡れ、疲れやすく、 冷や汗出ます。体表を守る力と回復力を補強する方向で治療を検討します。
津液(しんえき)が不足し、熱が上るタイプ (陰虛內熱)
夜間に手足がほてって汗が出、口の渇きや不眠が重なります。津液を補い、昂った熱を鎮める方向で治療を検討します。
よくある誤解
手足が冷たい場合は熱症ではない
汗が乾く際に冷たく感じることがあり、手足冷え症と手足多汗症が併存している場合もあります。
意志の力だけで緊張を減らせばよい
汗が出ることを心配するのは結果の一つでもあります。繰り返す発汗自体を合わせて治療することで、悪循環を減らすことができます。
足の臭いはすべて汗のせいである
水虫、皮膚のただれ、細菌性の問題が重なっている可能性があるため、皮膚の状態を別途確認します。
似ていても確認すべき点
手足冷え症
主な不便さが「冷えと回復の遅れ」なのか、「汗と濡れ」なのかを区別します。両方の症状が同時に現れる場合もあります。
レイノー現象
寒さや緊張時に指の色が白や青に変わり、その後赤くなる場合は、血管反応の評価が必要です。
水虫・接触性皮膚炎
足の指の間の角質・かゆみ・ひび割れや、手の湿疹がある場合は、皮膚疾患を合わせて治療する必要があります。
二次性多汗症
最近になって全身性の発汗や、体重・脈拍・服用薬の変化が生じた場合は、まず原因の評価が必要です。
診察での確認事項
手と足のどちらに強い症状があるか、あるいは両方同じか、また筆記・握手・運転・靴の着用においてどのようなことに不便を感じているかを確認します。就寝中の発汗、家族歴、甲状腺や血糖に関する症状、および服用中の薬についても確認します。脈診・舌診では、緊張による心拍の上昇、消化器の湿熱、気と津液の不足などの状態を判別します。
経過を確認する際は、汗の感覚だけを伺うのではありません。紙を濡らさずに何分間筆記できたか、靴下の履き替え回数が減ったか、握手の前に手を拭かなくても済む場面が増えたかなどを合わせて確認します。
手足多汗症についてよくあるご質問
手足だけに汗が出ることも体質に関係していますか?
部位だけで体質を決定することはありません。緊張、消化、睡眠、熱感や疲労の現れ方を合わせて確認し、手足に発汗が集中する背景を分析します。
足の臭いも一緒に改善されますか?
汗や湿気が減ることで改善に繋がる可能性はありますが、水虫や細菌性の皮膚疾患については別途確認が必要です。
寒熱の観点からは、熱がこみ上げる原因が蓄積していく過程であると考えます。
- 熱がこみ上げる原因の蓄積
- 身体の調節機能がそれに追いつかない
- 上熱(じょうねつ)や乾燥などの症状として現れると考えます
診療での確認プロセス
次に、症状がいつ、どのように変化するかを確認します
同じ疾患名であっても、不快感の現れ方は異なる場合があるため、従来の検査結果と症状の経過を合わせて確認します。
弁証(べんしょう)
脈診と問診で症状を詳しく確認します
脈診と問診で熱証(ねつしょう)の傾向と随伴症状を確認し、現在の状態に合わせたアプローチ方向を説明します。
処方の方向性を決定し、服用後の変化を確認します
問診と診察で確認した内容に基づき処方の方向性を説明し、調剤および服用後の変化まで同じ院長が確認します。
診療・コンテンツ監修 Baekrokdamの診療基準
手足多汗症、病名よりも経過を重視します
熱感が出始める時間・部位と、汗、喉の渇き、睡眠、緊張後の変化を合わせて確認します。同じ診断名であっても、体内で熱を作り分配する方法が異なるため、脈診・舌診・問診で確認した分類を韓方薬の処方と経過確認に結びつけます。
「検査結果だけでは説明できない不快感は、症状が始まった時から順を追って確認します。」
- 慶熙大学校 韓医科大学 卒業
- Baekrokdam韓国医学クリニック 代表院長
カウンセリングの前に
熱が上がる時間、食事・睡眠・緊張との関係、最近の検査結果と服用中の薬をメモしてください。
初診にて
一つの症状名だけで判断せず、発症時期・悪化要因・随伴症状を「寒熱(かんねつ)」の区分に分けて分析します。
治療を開始すると
不快感の強さだけでなく、頻度、回復時間、日常生活で変化した場面を基準に処方を調整します。




